ご挨拶


子ども達の健やかな成長と向き合う学校教育相談の学びを目指して

 

      日本学校教育相談学会 福岡市支部 

                    理事長 古 賀 清 隆

 

本年度、令和4年から、日本学校教育相談学会福岡市支部の理事長を務めさせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

前、坂井俊介理事長におかれましては、支部の理事長として、九州・沖縄地区の代表理事として、また、数年前には福岡県支部が福岡市支部に合流する統合存続に尽力いただくなど、長い間、私たちの学校教育相談の研修や学びの活動を様々にリードしていただきました。誠にありがとうございました。今後も、支部顧問としてご指導ご助言いただきますようお願い申し上げます。

 

さて、コロナ禍も3年目となり、ウクライナ戦争に見る世の中の変化なども合わせて、学校を取り巻く環境は数年前とは、大きく変化しているところです。しかし私達教師は、「子ども達にとって、今の現状が日常となっている」ということを見つめることが大切です。真正面から向き合っていくことが求められています。

すでに、ご承知のように全国の不登校児童生徒の数も、令和2年度までの調査では8年連続で増加しており、今後も同様に予想される現状があります。

私達は、子ども達に教師として指導し、また、多様な支援を行っていくために、これまで様々に知識や指導法などを学ぶと共に経験を重ねてきました。一方で、『これまで身に付けたこと(理論や知識やスキル等)に固執して、柔軟性を欠く教師でいないか』と振り返る機会も大切ではないかと、改めて感じるこの頃です。

そのために、学校教育相談の理論や実践を共に学ぶ研修の機会は、これまで以上に貴重な機会になると信じています。時には学校現場を離れて、時間を作り、自分から進んで参加する研修の機会は、自分自身のことを振り返る機会でもあります。何かの課題(問題)を解決することに捉われすぎず、疑問への答えを求めて学び、考え、話し合うことなどの「過程」を大切にしていきたいと思います。

子ども達が“学校”という社会で学び、生身の人と関わり合い、多様な経験をするという、この限られた期間を過ごすことは、とても大切な時期です。私達も同じ仲間と共に「学び続ける教師」でいること、子ども達の健やかな成長と向き合う学校教育相談の学びを大切にすることを目指して、皆さんと、協力して取り組んでいきたいと思います。